
美容系の雑誌やフリーペーパーなどのクーポンで最近よく見かけるようになった“似合わせカット”という用語。
何となくその意味を想像することはできるけれど、まだまだ聞きなれない用語なので実際どんなカットなのか具体的にイメージできない・・・
今回はそんな疑問を解決すべく、美容院メニューの定番になりつつある似合わせカットとは一体どんなカットなのか、調べたことをまとめてみたいと思います。
似合わせカットは“あなた”のためのカット
まず、似合わせカットとはどういうカットなのかを一言で表現すると、“あなた”のためのカットと言うことができるでしょう。
つまり、あなたの
- 骨格
- 髪の生え方
- 髪のクセ
- 顔の形
- 普段のファッション
- 職業
- 全体の雰囲気
などを考慮して、あなたに一番似合うヘアスタイルを目指すカットという意味ですね。
これは髪型だけでなく、いろいろなことに共通して言えるのですが、自分で考えている自分のイメージと周りから見た自分のイメージとでは予想以上に大きな違いがあります。
なので、ヘアカタログやファッション誌などを見て、「あ、このヘアスタイルにしてみたい!」と思っても、それが自分のイメージにしっくり来るかどうかはなかなか自分では分からないですよね。
そこで自分に似合うヘアスタイルを美容師さんが提案してくれるのが似合わせカット。
どんな髪型にしようか決めあぐねている場合でも、大体のイメージを伝えるだけで美容師さんがあなたにふさわしいヘアスタイルを提案してくれるんですね。
そもそも“似合わせ”という用語が誕生した背景は?
“似合わせ”という一見分かりやすそうで分かりにくい用語は、実は美容師業界が意図的に生み出した用語だといいます。
これまで、ただ単に“カット”と言っていたものが何となくありきたりのものになってしまったので、そこに付加価値をもたせるために“似合わせ”という用語を付け加えたのだとか。
美容院のメニューに
- カット
- 似合わせカット
という2つのメニューが並んでいたら、カットは「似合うかどうかは保証できないけれど、あなたの希望どおりのヘアスタイルにしますよ」という意味で、似合わせカットは「あなたに似合うヘアスタイルを美容師が提案しますよ」という意味でとらえればいいのかもしれません。
ですが、ここでひとつの疑問が・・・
ただ単にカットと言っても似合うように切るのが美容師の仕事なのでは?ということ。
似合わせカットじゃないと似合うように切ってくれないとしたら、ある意味問題だとは思いませんか?(汗)
・・・と考えると、やっぱり“似合わせ”とは名前だけで、言わば商品名のようなものでしかないのではないでしょうか。
髪型の指定や具体的な注文は聞いてもらえる?
いざ、「似合わせカットで美容院を予約してみよう!」となったときに不安に思うのが、髪型の指定や具体的な注文は聞いてもらえるのかどうかというところ。
いくら自分に似合うヘアスタイルを提案してくれると言っても、ショートにしたくないのにいきなり短くされたり、前髪を作りたくないのにパッツン前髪にされてしまったりしたら嫌ですよね。
というか多分かなりムカつくと思います(笑)
そのあたりを不安に感じたりすると思いますが、そこは普通のカットと同じく、細かい注文もしっかりと聞いてもらえるそうなのでご安心を。
自分に似合うヘアスタイルが分からない人でも、どうしてもやりたくないヘアスタイルというものがありますからね、やっぱり。
まるっきり美容師さんにお任せするのではカットモデルをするのと変わりないので、料金を支払う以上は自分のなりたいイメージや理想をしっかりと伝えるべきですね。
必ずしも似合わせカットがいいわけではない
実は、似合わせカットというのは美容師さんにとってはかなりのプレッシャーがかかるメニューだそうで・・・
「似合うヘアスタイルを美容師が提案する」というコンセプト自体、とても難易度が高いサービスなんですよね。
ひと口に美容師と言っても、場数をこなしてきた経験豊富なベテラン美容師さんからシャンプー係を卒業したばっかりでぺーぺーの新米美容師さんまでいろいろです。
美容師さんの腕もピンキリなので、よほど安心して任せられる腕前の美容師さんでない限り、すべてをお任せしてしまうのはやめておいたほうが無難かもしれません。
似合わせカットを注文してみた結果、本当に自分に似合うヘアスタイルになるかどうかは結局のところやってみないと分からないこと。
わたしだったら、リスクを冒してまで美容師さんにまるごとお任せはしたくないですし、自分の髪型ぐらいそのときそのときの気分で自由に楽しみたいな~と思いますね。
美容師業界がわざわざカットに“似合わせ”という用語を付ける理由がいまいち理解できませんが、つまりのところは普通のカットと何ら変わりないということですね。
調べまわってちょっと損しました(笑)
「カットに付加価値をもたせるため」とかいう戦略のため、紛らわしい表現で客を混乱させるよりも、美容師全体の技術の向上に力を注いだほうがいいと思いますがどうでしょう。