
日本には現在、大きいものから小さいものまでを含めて、約8万もの神社があると言われています。
ひと口に神社と言っても、その呼び方はいろいろ。
たとえば、伊勢神宮だったら“神宮”、出雲大社だったら“大社”というように、神社にもさまざまな呼び方がありますよね。
これらをまとめて神社と呼ぶことが多いですが、神宮や大社など、呼び方の違いは何なのでしょう?
今回は、神宮と神社、そして大社の違いについてお話しします。
“神社”は基本的に総称として使われる
まずは“神社”から。
神社という呼び方は、もっとも一般的な社号として“社”と同じくらい広く用いられています。
基本的に神社と言えば、神宮から大社、宮まで、すべてのものの総称として使われているんですね。
神宮は本来“伊勢神宮”のことを指す
一方で“神宮”の場合は、本来、伊勢神宮のことを指します。
現在、神宮という呼び方をする神社は、伊勢神宮のほかにも明治神宮や東京大神宮、北海道神宮など日本全国にたくさんありますが、これらは神社の中でも古代から天皇家とつながりが深い場所で、皇室神がまつられています。
神宮には、
- 天皇をまつっているもの
- 天皇の祖先である皇室祖先神をまつっているもの
以上の2つのタイプがあります。
北海道神宮や明治神宮などは明治天皇をまつっていますが、伊勢神宮では天照大神や豊受大神をまつっています。
どちらにせよ神宮は、皇族がらみの神社というわけですね。
“宮”も皇族がらみの神社
八幡宮や水天宮、天満宮などの“宮”についてですが、これも神宮と同じように天皇や皇族を祭神としてまつっているところが多いようです。
ちなみに日光東照宮の場合は徳川家康をまつっているので例外ですね。
“大社”は地域に根ざした神社
出雲大社や諏訪大社など、“大社”と呼ばれる神社は、地域に根ざした大きな神社のことを指しています。
出雲大社では大国主命(おおくにぬしのみこと)をまつっていて、諏訪大社では建御名方神(たけみなかたのかみ)をまつっています。
これらの大社でまつられている神は国譲りの神話に登場する神であり、簡単に言うと国土の支配者でした。
それゆえに、地域に根ざした神社であるとされているんですね。
まとめ
神宮や宮、大社などのすべてをまとめた総称が神社であり、まつられている神が皇族がらみの場合は神宮や宮、地域に根ざした大きな神社を大社と呼ぶ場合が多いということが分かりました。
結局のところ、神宮も宮も大社も神社であるということに違いはないということですね。
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