
初詣や観光先で神社にお参りするとき、あなたは正式な参拝方法でお参りをしていますか?
どうせ神社に足を運ぶのなら、ただ何となくお参りをするよりも正しい作法で参拝をするほうが願い事が叶う確率が上がると思いませんか?
今回は、神社の正式な参拝方法と正しいお参りの作法についてまとめてみたいと思います。
神社に着いたら・・・
神社の入口には“鳥居”と呼ばれる、木や石の骨組みだけでできた門のようなものがありますよね。
この鳥居には一体何の意味があるのでしょうか?
鳥居は、別名「天門」とか「神門」などと言われることもあるように、わたしたちが暮らす一般の社会と神様がいる世界の境界に建てられた門です。
鳥居から先は“神様がいる神聖な場所”だということを表しているんですね。
神社に着いたらまずするべき作法は、鳥居の前で軽く一礼すること。
神様に「これから入ります」ということをお知らせするために、軽くおじぎをしてあいさつをします。
鳥居をくぐったら・・・
鳥居をくぐった後、神社の境内に入り拝殿にお参りをするために“参道”と呼ばれる道を歩いていきますが、この参道の歩き方にも正しい作法があります。
参道の真ん中は、「正中」と呼ばれていて、神様の通り道とされています。
なので、参道を歩くときは真ん中を堂々と歩くようなことはタブーです。
とくに本殿や拝殿などの社殿に面した正中を横切る場合は、頭を少し下げてすばやく横切るか、いったん社殿のほうを向いて軽く一礼してから横切るようにするのが正しい作法になります。
神社の参道には石畳ではなく「玉砂利」と呼ばれる白い小石が敷き詰められているところもありますよね。
こういうところは歩きにくいですが、玉砂利を踏みしめるようにゆっくりと歩くようにします。
ちなみに、境内に入ったら無駄なおしゃべりはやめて、心を落ち着かせてからお参りをしましょう。
参拝の前に・・・
神社の参道を歩いて行くと、参道の脇に手を洗うところがありますよね。
ほとんどの場合、4本の柱に支えられた屋根の下に「水盤」や「たらい」と呼ばれる水が絶え間なく出続けている水槽のようなものがあり、そのへりや近くに「ひしゃく」と呼ばれる水をすくうための柄付きのコップが置かれています。
この建物は、手を洗うことから「手水舎(てみずしゃ)」あるいは「ちょうずや」などと呼ばれるもので、参拝者がお参りをする前に身を清めるために置かれています。
昔は、神社にお参りする前に日々の暮らしの中で汚れた心を清めるために川や湧き水を使って体を清めていました。
それがやがて、汚れやすい手と口だけを清めるようになったのだといいます。
時代が進み、川の水が汚れたり湧き水の確保が難しくなってから、神社の境内に手水舎が置かれるようになったとのこと。
手水舎で手を洗い、口をゆすぐのにも正しい作法があるので、簡単にまとめてみますね。
- ひしゃくの柄を右手で持ち、水をくみ、左手に少し水をかけて清める。
- ひしゃくを左手に持ちかえて、今度は右手に少し水をかけて清める。
- ひしゃくをまた右手に持ち、左手の手のひらに少し水をため、その水で口をすすぐ。
- 左手にもう一度少し水をかけて清める。
- ひしゃくの柄を下にして立て、残った水が柄をつたって落ちるようにして柄を清める。
- ひしゃくをもとの場所に戻す。
拝殿に着いたら・・・
拝殿と呼ばれるお参りをする場所に着いたら、まずは賽銭箱にお賽銭を入れます。
お賽銭は神様への捧げものなので、賽銭箱に入れるときは放り投げないこと。
静かに入れるようにすることが大事です。
賽銭箱の上にはひものついた大きな鈴がありますが、このひもを左右に揺らして鈴を鳴らすことでお参りに来たことを神様にお知らせします。
また、鈴の音には悪い気をはらって参拝に来た人を清める役割もあるので、必ず鳴らすようにしましょう。
鈴を鳴らした後は、“二拝二拍手一拝”または“二礼二拍手一礼”と呼ばれることでも知られる順番通りに、2回お辞儀→2回拍手→1回お辞儀をし、お参りを行うようにします。
出雲大社など、二拍手ではなく、四拍手のところもありますが、基本は二拍手なので常識として覚えておきましょう。
お参りが済んだら、最後は鳥居をくぐった後に回れ右をし、「ありがとうございました。お邪魔しました。」の気持ちを込めて一礼します。
ちなみに、願い事をするときは自分の名前や住所なども唱えるとよりご利益があるとか。
初詣など混雑しているときはなかなか長々とお参りするのは難しいですが、空いているときにでもゆっくりと自分の名前から住所まで神様にお伝えしたいものですね。
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